ファミー動物病院のお役立ちノート

初の老犬介護!失敗しないためのポイントは?

2023/09/01

動物は老化が進むものです。人間と同じように犬も老化が進むので、状況に応じて介護をしてあげなければなりません。初めて老犬介護をする人にとっては、何から始めたらいいかわからないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、老犬介護の心構えと準備について解説します。

 

老犬介護の基本

①食事ケア

老犬介護の一番の基本は、食事ケアです。ワンちゃんは年老いてくると、消化機能の低下や栄養の吸収が難しくなること、タンパク質の合成能力が低下して筋肉量が落ちることなどから、食事ケアが必要になります。

日々の食事については、消化の良いものを与えることを意識しましょう。犬用の柔らかいフードを活用したり、お湯やスープでふやかしたりすることが効果的ですが、場合によっては食材を変えるなどして、食いつき改善を心がけましょう。

②運動について

老犬になると、寝てばかりになり活動量が減ります。また、関節が硬くなったり筋力が落ちるので要注意です。運動量の低下が認知症につながることもあるため、無理のない範囲で少しでも運動するようにしましょう。なお、散歩に出られない時は室内で動く機会を増やしたりすることで、血行を促したり体が強張ることを防ぐことにつながります。

【室内でできる運動】

・おすわり→立つ→おすわり

・おすわり→ふせ→おすわり

上記を無理のない範囲で繰り返すだけでも、運動としての効果が期待できます。また、カートに乗せたり抱っこしてあげて外の空気を吸わせてあげるのもOKです。

③安心できる寝床の用意

老犬介護においては、ワンちゃんの寝場所も重要になります。ワンちゃんが「寝たい」と思える場所で寝られるよう、環境を整えてあげましょう。できれば、家族の目が届いて安心できる場所を2〜3ヶ所作ると良いとされていますが、床ずれなどにも注意が必要でワンちゃんによってどういったマットを用意すべきか、どんな環境を作るべきかについては獣医師と相談すると良いでしょう。

④老犬の徘徊対策

認知症等を患った場合には、老犬の徘徊対策が必要です。サークル状のマットやクッションを設置しておいたり、子供用プールなどを活用するなどして安全に徘徊できるスペースを確保してあげると良いでしょう。

⑤冷え性対策

高齢化によって、体脂肪低下や新陳代謝、体温調節機能低下が起こります。洋服や犬用ヒーター、靴下などを活用することによって冷え性対策をしてあげましょう。

⑥排泄ケア

老犬介護において、トイレ問題は重要です。年を重ねるほどにトイレが我慢しづらくなることから、粗相してしまうことが多々あります。老犬介護においては、トイレを2〜3ヶ所設置してあげることで粗相を防ぐことができる可能性が上がります。

なお、自力での排尿が難しい場合には定期的に出してあげるサポートが必要です。老犬においては、膀胱炎も注意が必要です。場合によってはおむつが必要になることもありますので、尻尾やお尻の付け根の周りは毛を短くしておきましょう。

飼い主さんが追い込みすぎないように注意すること

介護生活が長引くと、時間・精神・金銭のコストがそれぞれ負担となります。特に、初めての介護は一生懸命になりすぎることから疲れてしまうこともありますから、時々ストレスを解消したり誰かの力を借りられるような環境を整えると良いでしょう。

また、かかりつけ医に相談してみても良いと思いますので、悩みや困りごとを話せる相手を作っておきましょう。

 

ファミー動物病院

山口県防府市のファミー動物病院では日本動物病院会(NAHA)指定病院であり、大勢の獣医師と動物看護師が在籍しているファミー動物病院では、健康で豊かな生活の実現を合言葉に、幅広い獣医療を行なっています。

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