ファミー動物病院のお役立ちノート

愛犬にしこり・腫瘍が!?考えられる病気とは?

2025/08/01

愛犬の体に触れた時にしこりが見つかったら、何かの病気ではないかと不安になりますよね。ワンちゃんのしこりには良性のものと、悪性腫瘍(癌)が存在します。悪性腫瘍の場合すぐに治療が必要となるため、早期発見することが大切となります。しかし、しこりは見た目だけで判断するのが難しいため、しこりが見つかったらすぐに動物病院へ行き診察してもらうようにしましょう。今回はワンちゃんのしこりについて詳しくお話ししていきたいと思います。

 

しこり・腫瘍とは?

皮膚や皮膚組織にできる塊のことをしこりと言います。 できもののような炎症によって起こるものや、癌が原因でしこりができることもあります。様々な原因でしこりは発生しますが、代表にできた塊は原因に関係なくしこりに含まれます。
腫瘍とは、細胞の塊のことを言います。細胞が無秩序にどんどん増殖し、周りの組織に染み込むように広がったり、血液やリンパ管を通って転移したりします。腫瘍は、ワンちゃんに悪影響を及ぼす悪性腫瘍と転移することなくその部分でゆっくりと大きくなる良性腫瘍とに分類できます。

 

しこりや腫瘍の原因として考えられる病気

乳頭腫

乳頭腫はワンちゃんの皮膚によく見られ、イボと呼ばれるものになります。乳腺腫は、白いカリフラワー状の腫瘍のことを言います。乳腺腫の多くはパピローマウイルスが原因となって発症します。 乳腺腫は自然と小さくなっていくことが多いですが、治るまでに数カ月かかることもあります。年齢を重ねてから乳腺症を発症すると、扁平上皮癌という悪性腫瘍になる可能性があるため注意が必要です。

皮脂腺腫

黄色白色で脱毛したドーム状や乳頭状のしこりが見られた場合は、皮脂腺腫の可能性があります。皮脂腺腫は老犬によくみられる病気です。皮脂腺腫の治療は外科切除を行います。皮脂腺腫は基本的に良性腫瘍ですが、ごく稀に悪性腫瘍の可能性もあります。

組織球腫

組織球腫は脱毛を伴う赤いドーム状の見た目が特徴的です。頭部や手足にできやすく、急速に大きくなります。組織球腫は良性に分類され、ほとんどの場合1ヶ月から2ヶ月以内で自然と治って小さくなります。3歳以下の若いワンちゃんに発症する可能性が高いため注意が必要です。

脂肪腫

脂肪腫は皮膚の下にできる柔らかい脂肪の塊のことを言います。8歳以上のシニア犬によく見られる良性の腫瘍です。まれに悪性腫瘍である脂肪肉腫の可能性もあるため、急速に大きくなる場合は注意が必要です。大きさがほとんど変わらない場合は、治療をせず様子を見ることが多いですが、急に大きくなったりする場合は外科切除を行います。

肥満細胞腫

肥満細胞腫は悪性腫瘍に分類され、免疫に関与する細胞が増殖することによってできるしこりです。中高齢で発症することが多いですが、おかえりワンちゃんも肥満細胞腫に注意する必要があります。肥満細胞腫の見た目は多様で、外観だけで判断するのは難しいです。ワンちゃんにしこりが見られたのに加えて、嘔吐下痢や食欲不振などの症状がみられた際は、肥満細胞腫の可能性が高いです。他の場所に転移が見られたり、多発してる場合は抗がん剤や放射線治療を行うことがあります。

乳腺腫瘍

乳腺細胞が増殖することでできる乳腺の腫瘍のことを言います。避妊手術をしていないメス犬に多く見られる腫瘍です。ワンちゃんの乳腺腫瘍は良性と悪性の割合が半々で、見た目での判断が難しいため動物病院で診断してもらいましょう。悪性の場合、抗がん剤や放射線治療を行います。

リンパ腫

リンパ球という免疫細胞が増殖することによって発生する腫瘍のことを言います。リンパ腫は悪性腫瘍に分類され、様々なタイプがあります。6歳以上の中高齢で見られることが多く、抗がん剤による治療が一般的です。

 

ワンちゃんにしこりや腫瘍が見つかったらすぐに動物病院へ

ワンちゃんは人間と同様に年を重ねると、がんを発症するリスクが高くなります。ワンちゃんにしこりや腫瘍があるのを見つけたらすぐに動物病院へ行きましょう。癌の場合、早期発見・治療が鍵となります。飼い主さんが大丈夫だろうと勝手に判断するのではなく、しっかりと動物病院で診断してもらうことが大切です。

 

山口県防府市の「ファミー動物病院」

山口県防府市のファミー動物病院では日本動物病院会(NAHA)指定病院であり、大勢の獣医師と動物看護師が在籍しているファミー動物病院では、健康で豊かな生活の実現を合言葉に、幅広い獣医療を行なっています。

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