ファミー動物病院のお役立ちノート

歯周病予防でいつまでも健康な生活を!

2022/09/01

3歳以上のわんちゃんネコちゃんの70%以上が、歯周病になると言われています。「最近、うちの子の口臭が気になるな」と思ったら、一度は歯周病を疑ってみても良いかもしれません。

今回は、わんちゃんネコちゃんの歯周病について解説します。

 

歯周病とは

わんちゃんネコちゃんの歯周病は、私たち人間のものと同じです。わんちゃんやネコちゃんは毎日歯磨きができないため、歯石や歯垢が溜まりやすくなります。その結果として、歯肉炎からスタートして、歯周炎になっていきます。症状としては、歯茎が痩せて痛みが出てくること、歯の根っこにも影響を与え、最終的には抜けてしまうのです。

放置すると口内だけでなく全身疾患の可能性が出てきます。命に関わるような病気になることもあり得ますので、早めに対処することが必要です。

 

なお、歯周病に気づくポイントとして多いのは、口臭です。わんちゃんネコちゃんの口臭がキツかったり、ご飯の食べ方や好みが変わることで気づくパターンもあるため、日々の様子をしっかりと観察しておきましょう。

さらに、遺伝よりも環境的な要因であることや顔が長い犬種はなりやすいと言われていますので、注意しましょう。

歯周病の基本的な治療

歯周病の基本的な治療には、「歯石除去」「内科治療」「外科治療」の3つのパターンがあります。

①歯石除去

歯周病は、基本的に歯石・歯垢を除去することが重要です。超音波装置などで見えている部分の歯石を除去し、さらに治療を進める中で歯周ポケットの中の歯石・歯垢も取り除きます。深い歯周ポケットの状態の改善を図ることで、進行を食い止めることができるのです。

②内科治療

歯周病の治療においては、抗菌剤の投与も効果的です。口の中の細菌を除去するための方法として、抗菌剤を飲んでもらうことがあります。なお、投与が難しい場合には注射で抗生剤を打つ方法もあります。

③外科治療

歯周病が重度である場合、特に歯根部などの炎症で骨が溶け出していることなどがわかる場合には、外科治療によって抜歯する必要があります。

繊細な手術になるため入院する必要なども出てくるほか、退院後の処置やケアが必要になるため、ここまでの処置が必要になる前にケアしておきましょう。

また、医院によってはレーザーによって歯周ポケットの内部を殺菌し、炎症組織に作用して歯肉の治療を促進します。この治療は、歯石除去や歯周病治療を終えた後の仕上げとして行われることがほとんどです。

歯周病予防のポイント

歯周病予防のポイントは、なんと言っても歯ブラシです。歯ブラシによって表面や歯周ポケットの汚れを直接除去できるほか、歯周ポケットに空気を入れるだけでも細菌の繁殖を防ぐことができるため、効果的です。

また、ガーゼを使って指で歯を磨いてあげる、デンタルジェルやリンスを水に混ぜて飲ませてあげるなどすることで、口内環境を整えることができます。なお、最近では飲むだけで善玉菌を増やして口内環境を整えてくれるサプリもあるため、うまく活用しながら歯周病予防を行うことができます。

スモールステップで慣らせる

わんちゃんネコちゃんのほとんどは、歯磨きが苦手です。数日、数週間で慣れることはないため、数ヶ月かかると思って地道に取り組んでいくしかありません。

理想的にはわんちゃんネコちゃんが小さな頃から習慣化させることですが、大人になってからでもできないわけではありませんが、本人と飼い主さんが疲れないよう、「長い時間がかかる」という意識を持っておくと良いでしょう。

 

当院でのデンタルケア

当院では、多くの獣医師や動物看護師が在籍しています。全身疾患に悪影響を及ぼす恐れのある歯周病ですから、早め早めの治療が重要です。

少しでも不安や疑問、心配事があればご相談ください。

山口県防府市のファミー動物病院では日本動物病院会(NAHA)指定病院であり、大勢の獣医師と動物看護師が在籍しているファミー動物病院では、健康で豊かな生活の実現を合言葉に、幅広い獣医療を行なっています。

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